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体内時計が乱れると糖尿病のリスクが高まる二つの原因
体内時計が乱れると糖尿病のリスクが高まる――。原因は二つあります。
体内時計が乱れるとインシュリンの分泌量が低下する
体内時計が乱れると糖尿病のリスクが高まる原因のひとつめは、インシュリンの分泌量の低下です。2005年にアメリカのノースウエスタン大学で体内時計に関する実験が行なわれました。
体内時計が正常なマウスと、異常があるマウス、二つのグループに同じ量の食事を与え続けて、血糖値の平均を測りました。すると、正常なマウスに比べて、体内時計に異常があるマウスは、血糖値が高い傾向が見られたのです。
その理由は、血糖値を下げるインシュリンというホルモンの量。体内時計の乱れたマウスは、インシュリンの分泌量が少なくなっていたのです。
つまり、体内時計が乱れると、すい臓の機能が低下し、インシュリンの分泌量が減ってしまうので、糖尿病になりやすくなるのです。
体内時計が乱れると睡眠の質が低下する
体内時計が乱れると糖尿病のリスクが高まる原因のふたつめは、睡眠の質の低下です。ヒトは、夜、眠っている間に、昼間に傷ついた遺伝子を修復したり、免疫機能のはたらきを高めたりしています。体内時計が乱れると、眠りが浅くなるなど、睡眠の質が低下。免疫力が下がり、病気になりやすくなります。
食事に気をつけ、運動をし、メタボ対策で健康診断を受けているにもかかわらず、ここ数年、日本では、糖尿病患者が増え続けています。この背景には、いかに健康に気をつけても、不規則な生活リズムを続けている結果、体内時計が乱れ、不眠で睡眠が浅くなり、これが糖尿病を引き起こす大きな原因になっています。