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食事のときに牛乳を飲むと血糖値の上昇を抑えられるんです。
「食事のときにコップ1杯の牛乳を飲むと血糖値の上昇を抑えられるんですよ。しかも血糖降下薬と同じような効果があるんです」。2型糖尿病の治療で通っている病院の食事指導で管理栄養士さんが教えてくれました。牛乳を飲むと、どうして血糖値が上がりにくくなるのか。管理栄養士さんから聞いた話を元に分かりやすく解説します。
牛乳に含まれる乳糖が食後血糖値の上昇を抑える
牛乳が食後血糖値の急上昇を抑える効果があるのは、牛乳に含まれる「乳糖」(にゅうとう)という成分のはたらきによります。乳糖は、分解されるのに時間がかかるので、乳糖を摂ることで、食事全体の消化吸収の速度を遅らせることができます。その結果、血糖値の急上昇を抑えることができるというわけです。また、乳糖は、胃と小腸の粘膜壁に薄い壁を作るので、食べ物の吸収がゆっくりになり、糖分の吸収を遅らせ、血糖値が上がりにく状態にしてくれます。しかもその効果は、アルファグルコシターゼ阻害薬と呼ばれる血糖降下剤と同程度という実験結果も出ているそうです。
アルファグルコシターゼ阻害薬(α-G1)とは…腸における糖分の消化吸収を遅らせて血糖値の上昇を抑える糖尿病の治療薬(血糖降下剤)のこと。食前(食事の直前)に服用。一般的に使われているアルファグルコシターゼ阻害薬には、アカルボース(グルコバイ)・ボグリボース(ベイスン)・ミグリトール(セイブル)などがあります。
牛乳を飲むのは食前・食事中・食後どのタイミング?
食事のときに牛乳を飲むだけで、血糖値を下げる薬と同じような効果が得られるというのは、ボクのような2型糖尿病治療中の患者には朗報ですね。
「牛乳はどのタイミングで飲めばいいんでしょうか?」。管理栄養士さんに聞いてみたところ「食前・食事中・食後、どこで飲んでもかまいません」とのこと(食前は食事をする直前、食後は食事を終えた直後)
ちなみにボクは、食事を終えた直後に牛乳を飲むようにしました。
ただし、牛乳自体に血糖値を下げる効果があるわけではありません。牛乳をたくさん飲めば血糖値が下がるとか、ヘモグロビンA1cが下がるということではありませんので、ここは勘違いをしないようにしてください。
血糖値の上昇を防ぐ目的で牛乳を飲ときの目安量
食後血糖値の上昇を抑える目的で食事のときに牛乳を飲むときの目安はコップ1杯(100mlから200ml)です。牛乳の脂肪分が気になる場合は、低脂肪牛乳でもかまいませんが、効果は牛乳に比べると若干劣ります。
体質的に牛乳が飲めないヒトはどうすればいいのか? その場合は、ヨーグルトやチーズなどの乳製品でも同じような効果が期待できます。食後血糖値の上昇を抑えるお茶 などを試してみるのもおすすめです。
追記…管理栄養士さんが「白米に納豆やとろろをかけて食べると食後血糖値の上昇が抑えられる」というお話もしてくれました。白米に納豆やとろろをかけると、ナント、血糖値の上昇が約半分になるんです。
白米を食べても血糖値が上がらない方法